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♪秋の夜長に 君といる幸せ
 君のために マリンバをたたく…
 (曲調はスローバラード)

たった今つくった、即興曲でも、著作権は発生します。

そんなわけで、きょうは、著作権のお話です。

まずはじめに、「著作権」は登録等の手続が必要でしょうか。

「特許権」などは、複雑な手続を踏まえた後に、特許原簿に登録されなければ、その権利が認められません。
しかし、著作権は、著作者が著作物を創作したときに、何の手続も必要なく自動的に権利が発生します。
ですから、この文章も、書いた瞬間、瞬間に、著作権が発生しています。

なお、「著作物」とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」とされています。

次に、「著作者の権利」についてです。
著作者の権利は、人格的な利益を保護する「著作者人格権」と、
財産的な利益を保護する「著作権」の2つがあります。

・著作者人格権…公表権、氏名表示権、同一性保持権
・著作権…複製権、上演権・演奏権、上映権、公衆送信権等、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻訳権・翻案権等、二次的著作物の利用権

なお、著作者人格権は、著作者だけが主張できる権利ですので、著作者が死亡すると消滅します。
ただし、著作者の死亡後も一定の範囲で保護されます。

一方、著作権の保護がされる期間は、原則として、著作者が著作物を創作した時から、著作者の死後50年までとなっています。

さらに、著作物の創作者以外の、歌手(実演家)の権利として、「著作隣接権」があります。
例えば、実演家の権利としては、氏名表示権、同一性保持権、録音権・録画権、放送権・有線放送権、送信可能化権、商業用レコードの二次使用料を受ける権利、譲渡権、貸与権等、がそれです。

最後に、「著作権の登録制度」についてです。
はじめに、著作権が認められるのには「何の手続も必要ない」と説明しました。
それでは、この「著作権の登録制度」とは、どのような制度なのでしょうか。

この制度は、著作権関係の法律事実を公示したり、著作権が移転した場合の取引の安全を確保したりする制度です。

なぜこのような制度があるのでしょうか。
それは、著作権が認められるのには、何の手続も必要ありませんから、
例えば…
・同様な著作物を創作した者が複数いた場合に、誰が最初に創作したのかわからない
・著作権を何度か譲渡したときに、誰が現在の権利者かわからない
ことがあり得ます。
そのような場合に、「著作権の登録」がされていれば、だれが権利者なのかが明確となります。

なお、登録の種類としては、
・実名の登録
・第一発行年月日等の登録
・創作年月日の登録
・著作権・著作作隣接権の移転等の登録
・出版権の設定等の登録
があります。

一度、自分の著作物の登録をされてみてはいかがでしょうか。

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「著作権」についてのご相談は、雫行政書士法務事務所へお気軽にご相談ください。

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