記事の詳細

1.今回の内容

「その他 ①特恵関税」をマスターする!

・条文の確認

[関税暫定措置法法]第8条の2(特恵関税等)

1 経済が開発の途上にある国であって、関税について特別の便益を受けることを希望するもののうち、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるもの(特恵受益国等)を原産地とする次の各号に掲げる物品で、令和13年3月31日までに輸入されるものに課する関税の率は、………当該各号に定めるところによる。

(1)政令で定めるもの………
次の各号のいずれにも該当する国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む)であって、その国の社会経済情勢その他の事情を勘案して関税についての便益を与えることが適当であるものとして財務大臣が指定したもの
 ①~② 略

 ①~③ 略
2 前項の規定にかかわらず、………当該一の特恵受益国等を原産地とする物品の有する国際競争力の程度その他の事情を勘案して同項の規定による関税についての便益を与えることが適当でないと認められるものがある場合においては、………当該物品の原産地である特恵受益国等及び当該物品を指定し、当該物品について同項の規定による関税についての便益を与えないことができる。
3 特恵受益国等のうち、国際連合総会の決議により後発開発途上国とされている国で特恵関税について特別の便益を与えることが適当であるものとして政令で定める国(特別特恵受益国)を原産地とする別表第5に掲げる物品以外のもの(関税定率法別表(別表第1に掲げる物品にあっては、同表)及び同項第1号に定める税率が無税とされている物品並びに同項第3号に掲げる物品を除く。)で、同項に定める日までに輸入されるものに課する関税の率は、………無税とする。
4 第1項又は前項の規定の適用を受ける物品の原産地の確認その他これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

[関税暫定措置法]第8条の3(特恵関税等の適用の停止)

1 特恵受益国等(特別特恵受益国を除く。)を原産地とする………物品の輸入が同項各号に定める税率の適用により増加し、その輸入が、これと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与え、又は与えるおそれがあり、当該産業を保護するため緊急に必要があると認められるときは、………物品及び期間並びに必要があるときは国又は地域を指定し、同項の規定の適用を停止することができる。
2 略

 

[関税暫定措置法施行令]第25条(特恵受益国等及び特別特恵受益国並びに特恵関税の便益を与えない物品等の指定)

1~4 略
5 特別特恵受益国は、その国の社会経済情勢その他の事情を勘案して同項の規定による特恵関税についての便益を与えることが適当であるものとして財務大臣が指定したものとする。
6~8 略

 

[関税暫定措置法施行令]第26条(原産地の意義)

1 原産地とは、次の各号に掲げる物品の区分に応じ当該各号に規定する国又は地域をいう。
 ①一の国又は地域において完全に生産された物品として財務省令で定める物品

※財務省令で定める「完全生産品」とは
・一の国又は地域(法第八条の二第一項又は第三項に規定する国又は地域をいう。以下同じ。)において採掘された鉱物性生産品
・一の国又は地域において収穫された植物性生産品
・一の国又は地域において生まれ、かつ、成育した動物(生きているものに限る。)
・一の国又は地域において動物(生きているものに限る。)から得られた物品
・一の国又は地域において狩猟又は漁ろうにより得られた物品
・一の国又は地域の船舶により公海並びに本邦の排他的経済水域の海域及び外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物
・一の国又は地域の船舶において前号に掲げる物品のみを原料又は材料として生産された物品
・一の国又は地域において収集された使用済みの物品で原料又は材料の回収用のみに適するもの
・一の国又は地域において行なわれた製造の際に生じたくず
・一の国又は地域において前各号に掲げる物品のみを原料又は材料として生産された物品

 ②一の国又は地域において、前号に掲げる物品以外の物品をその原料又は材料の全部又は一部としてこれに実質的な変更を加えるものとして財務省令で定める加工又は製造により生産された物品
2 一の国又は地域において、本邦から輸出された物品をその原料又は材料の全部又は一部として別表第2に掲げる物品以外の物品が生産された場合における前項の規定の適用については、次に定めるところによる。
 ①その生産された物品が当該本邦から輸出された物品又はこれと前項第1号に掲げる物品のみを原料又は材料として生産された場合には、当該生産された物品は、当該国又は地域において完全に生産された物品とみなす。
 ②前号に規定する場合以外の場合における前項第2号の規定の適用については、本邦から輸出された物品は、同項第一号に掲げる物品とみなす。
3 インドネシア、フィリピン及びベトナムの三箇国(東南アジア諸国)のうちの一の国から本邦へ輸出される物品で当該物品の生産(当該物品の生産のために原料又は材料として使用された物品の生産を含む。)が東南アジア諸国のうち2以上の国(当該物品を本邦へ輸出する国を含む場合に限る。)を通じて行われたもの(前2項の規定によりその原産地が定められるものを除く。)については、東南アジア諸国を一の国とみなして、前2項の規定を適用する。この場合において、その原産地が東南アジア諸国とされる物品については、当該物品を本邦へ輸出する国を当該物品の原産地とする。

 

[関税暫定措置法施行令]第27条(原産地の証明)

1 特恵受益国原産品について、特恵関税の適用を受けようとする者は、当該物品が特恵受益国原産品であることを証明した書類(原産地証明書)を税関長に提出しなければならない。ただし、次に掲げる物品については、この限りでない。
 ①税関長が物品の種類又は形状によりその原産地が明らかであると認めた物品
 ②課税価格の総額が20万円以下の物品(前号に掲げる物品に該当するものを除く。)
 ③特例申告貨物である物品(特恵受益国原産品であることを確認するために原産地証明書の提出の必要があると税関長が認めるもの及び前2号に該当するものを除く。)
2 前項第2号に掲げる物品の原産地は、当該物品の種類、商標等又は当該物品に係る仕入書(郵便物については、郵便に関する条約に基づき、差出人が当該郵便物に貼り付け、又は添付した税関告知書その他の書面を含む。)その他の書類に記載されている当該物品の原産地に関する事項により税関長が認定するものとする。
3 第1項第3号に掲げる物品について特恵関税の規定の適用を受けようとする者は、特例申告書にその適用を受けようとする旨及び原産地証明書の発給を受けている旨を記載しなければならない。
4 原産地証明書は、その証明に係る物品の輸出の際(税関長がやむを得ない特別の事由があると認める場合には、輸出後その事由により相当と認められる期間内)に、当該物品の輸出者の申告に基づき原産地の税関(税関が原産地証明書を発給することとされていない場合には、原産地証明書の発給につき権限を有するその他の官公署又は商業会議所その他これに準ずる機関で、税関長が適当と認めるもの)が発給したものでなければならない。
5 略

 

[関税暫定措置法施行令]第28条(原産地証明書の提出)

原産地証明書を提出する場合においては、その証明に係る物品についての輸入申告(蔵入れ申請等がされる物品については、当該蔵入れ申請等)又は輸入郵便物に係る検査その他郵便物に係る税関の審査に際し原産地証明書を税関長に提出しなければならない。ただし、災害その他やむを得ない理由によりその際に提出することができないことについて税関長の承認を受けたとき、又はその際に提出することができないことについて、当該物品につき輸入許可前引取承認を受けることを条件として税関長の承認を受けたときは、この限りでない。

 

[関税暫定措置法施行令]第29条(原産地証明書の有効期間)

原産地証明書は、その証明に係る物品についての輸入申告(郵便物にあっては、当該郵便物の提示)の日において、その発給の日から1年以上を経過したものであってはならない。ただし、災害その他やむを得ない理由によりその期間を経過した場合において、税関長の承認を受けたときは、この限りでない。

 

[関税暫定措置法施行令]第31条(特恵対象物品の本邦への運送)

1 特恵受益国原産品のうち次に掲げる物品以外の物品については、特恵関税の規定は、適用しない。
 ①その原産地である特恵受益国等から当該特恵受益国等以外の地域(非原産国)を経由しないで本邦へ向けて直接に運送される物品
 ②その原産地である特恵受益国等から非原産国を経由して本邦へ向けて運送される物品で、当該非原産国において運送上の理由による積替え及び一時蔵置以外の取扱いがされなかったもの
 ③その原産地である特恵受益国等から非原産国における一時蔵置又は博覧会、展示会その他これらに類するもの(博覧会等)への出品のため輸出された物品で、その輸出をした者により当該非原産国から本邦に輸出されるもの(当該物品の当該非原産国から本邦までの運送が前2号の運送に準ずるものである場合に限る。)
2 前項第2号又は第3号に規定する積替え、一時蔵置又は博覧会等への出品は、これらが行なわれる非原産国の保税地域その他これに準ずる場所において当該非原産国の税関の監督の下に行なわれなければならない。
3~5 略

 

2.確認問題

【第1問】46回 関税法 4問

 次の記述は、関税暫定措置法第8条の2に規定する特恵関税に関するものであるが、(   )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選びなさい。

1 ( イ )とは、経済が開発の途上にある国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。)であって、関税について特別の( ロ )を受けることを希望するもののうち、当該( ロ )を与えることが適当であるものとして関税暫定措置法施行令で定める国及び地域である。
2 ( イ )を原産地とする物品について、関税について特別の( ロ )を受けようとする者が税関長に提出しなければならない( ハ )は、その証明に係る物品の( ニ )の際(税関長がやむを得ない特別の事由があると認める場合には、( ニ )後その事由により相当と認められる期間内)に、当該物品の( ニ )者の申告に基づき原産地の税関(税関が( ハ )を発給することとされていない場合には、( ハ )の発給につき権限を有するその他の官公署又は( ホ )その他これに準ずる機関で、税関長が適当と認めるもの)が発給したものでなければならない。

①恩恵受益国等、②検疫所、③原産地証明書、④商業会議所、⑤生産、
⑥生産者証明書、⑦大使館、⑧特恵受益国等、⑨品目証明書、⑩便益、
⑪便宜、⑫便宜供与国等、⑬輸出、⑭輸入、⑮利益

 

【第2問】54回 関税法 11問

 次の記述は、関税暫定措置法第8条の2第1項の特恵関税制度に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。

1 関税暫定措置法第8条の2第1項に規定する特恵受益国等を原産地とする物品のうち、課税価格の総額が20万円以下のものについては、その原産地である特恵受益国等から非原産国(当該特恵受益国等以外の地域)を経由して本邦に向けて運送されるものであるか否かにかかわらず、同項の特恵関税の適用を受けることができる。
2 中華人民共和国は、関税暫定措置法施行令第25条第1項の規定に基づき関税暫定措置法第8条の2第1項の特恵関税を適用することが適当である国として財務大臣が指定する国(同項に規定する特恵受益国等)に該当する。
3 関税暫定措置法第8条の2第1項の特恵関税に係る原産地証明書は、その証明に係る物品についての輸入申告の日において、その発給の日から1年以上を経過したものであってはならないが、災害その他やむを得ない理由によりその期間を経過した場合において、税関長の承認を受けたときは、この限りでない。
4 関税暫定措置法第8条の2第1項に規定する特恵受益国等を原産地とする物品のうち、その原産地である特恵受益国等から非原産国(当該特恵受益国等以外の地域)を経由して本邦へ向けて運送される物品で、当該非原産国において、当該非原産国の保税地域その他これに準ずる場所で当該非原産国の税関の監督の下に行われる運送上の理由による積替えのみがされたものについては、同項の特恵関税の適用を受けることができる。
5 関税暫定措置法第8条の2第1項に規定する特恵受益国等を原産地とする物品について、同項の特恵関税の適用を受けようとする場合であっても、当該物品が特例申告貨物(特恵受益国等を原産地とする物品であることを確認するために当該特恵関税に係る原産地証明書の提出の必要があると税関長が認めるものを除く。)であるときは、当該原産地証明書を税関長に提出することを要しない。

 

【第3問】51回 関税法26問改題

 次の記述は、関税暫定措置法第8条の2に規定する特恵関税制度に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選びなさい。

1 本邦から輸出された物品のみを原材料として、一の特恵受益国において生産された物品について特恵関税の適用を受けようとする場合には、当該物品に係る原産地証明書のみを税関に提出すればよい。
2 特恵関税の対象物品について関税定率法第8条(不当廉売関税)の規定により不当廉売関税が課されることとなった場合、当該物品については、特恵関税の適用を受けることができない。
3 特恵関税の適用を受けようとする物品の輸入申告の際に原産地証明書を税関長に提出する必要がない場合は、税関長が物品の種類若しくは形状によりその原産地が明らかであると認めた物品又は課税価格の総額が20万円以下の物品である場合に限られる。
4 特別特恵受益国を原産地とする物品については、関税率表に掲げるすべての物品について特恵関税の適用を受けることができ、その税率はすべて無税である。
5 特恵受益国ではないA国において生まれ、かつ、成育した鳥が特恵受益国であるB国において産卵した卵は、B国の原産品である。

 

3.次回の内容

「その他 ②NACCS等」をマスターする!

 

4.参考動画

ありません。

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