【条文順 通関士講座】通関士試験前日まで、あと17週(仮)

1.今回の内容

「関税定率法 ⑤減免戻し税」をマスターする!

・条文の確認

[関税定率法][関税定率法]第10条(変質、損傷等の場合の減税又は戻し税等)

1 輸入貨物が輸入の許可(輸入許可前引取承認の貨物については、当該承認)前に変質し、又は損傷した場合においては、………当該貨物の変質若しくは損傷による価値の減少に基づく価格の低下率を基準として、その関税を軽減し、又はその関税の額とその変質若しくは損傷後における性質及び数量により課税した場合における関税の額との差額以内において、その関税を軽減することができる。ただし、輸入貨物が輸入申告等の時までに変質し、又は損傷した場合には、価格の低下率を基準とする関税の軽減(数量を課税標準とする関税に係るものを除く。)については、この限りでない。
2 輸入の許可を受けた貨物が、輸入の許可後引き続き、保税地域又は他所蔵置許可場所(保税地域等)に置かれている間に、災害その他やむを得ない理由により滅失し、又は変質し、若しくは損傷した場合においては、………その関税の全部又は一部を払い戻すことができる。
3 略
4 特例申告貨物が、輸入の許可後引き続き、保税地域等に置かれており、かつ、当該特例申告貨物に係る特例申告書が提出されるまでの間に、災害その他やむを得ない理由により滅失し、又は変質し、若しくは損傷した場合においては、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、………その関税の全部又は一部に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。

 

[関税定率法]第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)

加工又は修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物(加工のためのものについては、本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限る。)については、………当該輸入貨物の関税の額に、当該貨物が輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格の当該輸入貨物の課税価格に対する割合を乗じて算出した額の範囲内において、その関税を軽減することができる。

輸出の際………
・加工又は修繕のため輸出する旨並びにその輸入の予定時期及び予定地をその輸出申告書に付記するとともに、次に掲げる事項を記載した申告書及び加工又は修繕のため輸出するものであることを証する書類を添付して、当該申告書の記載事項につき税関長の確認を受けなければならない。
 ①当該貨物の性質及び形状その他その再輸入の確認のため必要な事項
 ②加工又は修繕の明細及び加工については本邦においてその加工をすることが困難である理由
 ③当該貨物の輸出申告価格の計算の基礎
 ④その他参考となるべき事項
・税関長が当該貨物の再輸入の確認のため必要と認めて指示したときは、その輸出の際に、当該貨物につき記号の表示その他の再輸入の確認のための措置をとらなければならない

軽減の際の手続………
その軽減を受けようとする貨物の輸入申告書(特例申告貨物にあっては、特例申告書)に、当該貨物が輸出された際の輸出の許可書又はこれに代わる税関の証明書、加工又は修繕を証する書類及び次に掲げる事項を記載した明細書を添付して、税関長に提出しなければならない。
 ①当該貨物の輸出及び輸入の際における記号、番号、品名及び数量
 ②当該貨物がその輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格
 ③当該貨物につき関税の軽減を受けようとする額及びその計算の基礎
 ④その他参考となるべき事項

※特例申告貨物について関税の軽減を受けようとする者は、当該特例申告貨物の輸入申告書に、当該特例申告貨物について同条の規定により関税の軽減を受けようとする旨を付記しなければならない。

 

[関税定率法]第13条(製造用原料品の減税又は免税)

1 次の各号に掲げる原料品で輸入され、その輸入の許可の日から1年以内に、税関長の承認を受けた製造工場で当該各号に掲げる製造が終了するものについては、………その関税を軽減し、又は免除する。
 ①飼料のうち政令で定めるものの製造に使用するためのこうりゃんその他のグレーンソルガム及びとうもろこしその他の当該飼料の種類に応じた政令で定める原料品

・政令で定める飼料………
 飼料以外の用途に適さないもので、財務省令で定める規格を備える配合飼料又は単一の原料品から成る飼料で、財務省令で定める規格を備えるもの(単体飼料)

・政令で定める原料品……
 配合飼料→とうもろこし、ライ麦、バナナの粉、砂糖(乾燥状態において、全重量に対するしょ糖の含有量が、検糖計の読みで98.5度以上に相当するものに限る。)、糖みつ、カッサバ芋及び甘しょ生切干(カッサバ芋及び甘しょ生切干にあっては、粉状又はペレット状にしたものを含む。)
 単体飼料→とうもろこし

 ②落花生油の製造に使用するための落花生
2~5 略
6 第1項各号に掲げる製造用原料品は、その輸入の許可の日から1年以内に、当該各号に掲げる用途以外の用途に供し、又は当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、………税関長の承認を受けたときは、この限りでない。
7 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に該当することとなった者から、第1項の規定により軽減又は免除を受けた関税を、直ちに徴収する。ただし、製造用原料品又はその製品が災害その他やむを得ない理由により亡失した場合又は税関長の承認を受けて滅却された場合には、その関税を徴収しないこととし、前項ただし書の承認を受けた製造用原料品につき変質、損傷その他やむを得ない理由による価値の減少があった場合には、………その関税を軽減することができる。
 ①第1項各号に掲げる製造用原料品について前項ただし書の承認を受けたとき、若しくは当該承認を受けないで製造用原料品を当該各号に掲げる用途以外の用途に供し、若しくは当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡したとき………。
 ②第1項の規定により税関長の承認を受けた製造工場以外の場所で製造用原料品を製造に供し………たとき。
8 略

 

[関税定率法]第14条(無条件免税)

次に掲げる貨物で輸入されるものについては、………その関税を免除する。
 ①天皇及び内廷にある皇族の用に供される物品
 ②本邦に来遊する外国の元首若しくはその家族(配偶者、直系尊属、直系卑属及びこれらに準ずる地位にあると認められる親族をいう。)又はこれらの者の随員に属する物品
 ③外国若しくはその行政区画である公共団体、国際機関又は財務大臣が指定する団体若しくは基金その他これらに準ずるものから本邦に居住する者に贈与される勲章、賞牌その他これらに準ずる表彰品及び記章
 ③の2国際連合又はその専門機関から寄贈された教育用又は宣伝用の物品及びこれらの機関によって製作された教育的、科学的又は文化的なフィルム、スライド、録音物その他これらに類する物品
 ③の3………博覧会、見本市その他これらに類するもの(博覧会等)への参加国(博覧会等に参加する外国の地方公共団体及び国際機関を含む。)が発行した当該博覧会等のための公式のカタログ、パンフレット、ポスターその他これらに類するもの
 ④記録文書その他の書類
 ⑤国の専売品で政府又はその委託を受けた者が輸入するもの
⑥注文の取集めのための見本。ただし、見本用にのみ適すると認められるもの又は著しく価額の低いものとして政令で定めるものに限る。

著しく価額の低いものとして政令で定める見本………
次に掲げる物品(酒類を除く。)で課税価格の総額が5,000円以下のもの
 ①見本のマークを附した物品その他見本の用に供するための処置を施した物品
 ②前号に掲げるものを除き、見本に供する範囲内の量に包装した物品又は一個(個数により数えられないものについては、一包装)の課税価額が1,000円以下の物品(種類及び性質を同じくするものについては、そのうちの一個に限る。)

 ⑥の2本邦から輸出される貨物の品質が仕向国にある機関の定める条件に適合することを表示するために、当該貨物の製造者が当該貨物に張り付けるラベル
 ⑦本邦に住所を移転するため以外の目的で本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は………別送して輸入する物品のうちその個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(自動車、船舶、航空機その他政令で定めるものを除く。)
 ⑧本邦に住所を移転するため本邦に入国する者がその入国の際に輸入し、又は………別送して輸入する物品のうち当該入国者又はその家族の個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(自動車、船舶、航空機………を除く。)
 ⑨本邦の在外公館から送還された公用品
 ⑩本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の際の性質及び形状が変わっていないもの
 ⑪本邦から輸出された貨物の容器(これに類する物品を含む。)のうち政令で定めるもので当該輸出の際に使用されたもの又は輸入の際に使用されているもの
 ⑫削除
 ⑬遭難した本邦の船舶又は航空機の解体材及びぎ装品
 ⑭本邦から出港した船舶又は航空機によって輸出された貨物で当該船舶又は航空機の事故により本邦に積み戻されたもの
 ⑮削除
 ⑯身体障害者用に特に製作された器具その他これに類する物品
 ⑰ニュース映画用のフィルム(撮影済みのものに限る。)及びニュース用のテープ(録画済みのものに限る。)。ただし、内容を同じくするものについては、そのうちの2本以内に限る。
 ⑱課税価格の合計額が1万円以下の物品(本邦の産業に対する影響その他の事情を勘案してこの号の規定を適用することを適当としない物品………を除く。)

 

[関税定率法]第14条の3(外国で採捕された水産物等の減税又は免税)

1 本邦から出漁した本邦の船舶によって外国で採捕された水産物及び本邦から出漁した本邦の船舶内において当該水産物に加工し、又はこれを原料として製造して得た製品で、輸入されるものについては、………その関税を免除する。
2 本邦から出漁した本邦の船舶内において、外国の船舶によって採捕された水産物に加工し、又はこれを原料として製造して得た製品のうち………輸入されるものについては、………その関税の額と当該水産物が加工又は製造前の性質及び数量により輸入されるものとした場合における関税の額との差額以内において、その関税を軽減することができる。

 

[関税定率法]第15条(特定用途免税)

1 左の各号に掲げる貨物で輸入され、その輸入の許可の日から2年以内に当該各号に掲げる用途以外の用途に供されないものについては、………その関税を免除する。
 ①国若しくは地方公共団体が経営する学校、博物館、物品陳列所、研究所、試験所その他これらに類する施設又は国及び地方公共団体以外の者が経営するこれらの施設………に陳列する標本若しくは参考品又はこれらの施設において使用する学術研究用品(新規の発明に係るもの又は本邦において製作することが困難と認められるものに限る。)若しくは教育用のフィルム(撮影済みのものに限る。)、スライド、レコード、テープ(録音済みのものに限る。)その他これらに類する物品
 ②学術研究又は教育のため前号に掲げる施設に寄贈された物品
 ③慈善又は救じゅつのために寄贈された給与品及び救護施設又は養老施設その他の社会福祉事業を行う施設に寄贈された物品で給与品以外のもののうちこれらの施設において直接社会福祉の用に供するものと認められるもの
 ③の2 前3号に該当するものを除き、国際親善のため、国又は地方公共団体にその用に供するものとして寄贈される物品
 ④儀式又は礼拝の用に直接供するため宗教団体に寄贈された物品で財務省令で定めるもの
 ⑤赤十字国際機関又は外国赤十字社から日本赤十字社に寄贈された機械及び器具で、日本赤十字社が直接医療用に使用するものと認められるもの
 ⑤の2 博覧会等において使用するため博覧会等への参加者が輸入する次に掲げる物品。ただし、博覧会等の開催の期間及び規模、物品の種類及び価格その他の事情を勘案して相当と認められるものに限る。
  イ 定率法14条3号の3に掲げるものを除き、博覧会等への参加者が、当該博覧会等の会場において観覧者に無償で提供するカタログ、パンフレット、ポスターその他これらに類するもの
  ロ 博覧会等への参加者が、当該博覧会等の会場において観覧者に無償で提供する博覧会等の記念品及び展示物品の見本品
  ハ 博覧会等………の施設の建設、維持若しくは撤去又はその運営のために博覧会等の会場において消費される物品
 ⑥削除
 ⑦削除
 ⑧航空機の発着又は航行を安全にするため使用する機械及び器具並びにこれらの部分品
 ⑨本邦に住所を移転するため本邦に入国する者がその入国の際に輸入し、又は………別送して輸入する自動車、船舶、航空機その他政令で指定する物品で当該入国者又はその家族の個人的な使用に供するもの。ただし、その入国前にこれらの者が既に使用したもの(船舶及び航空機については、その入国前1年以上これらの者が使用したもの)に限る。
 ⑩条約の規定により輸入の後特定の用途に供されることを条件として関税を免除することとされている貨物
2 前項各号の規定により関税の免除を受けた貨物がその輸入の許可の日から2年以内に当該各号に掲げる用途以外の用途に供され、又は当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡された場合においては、当該用途以外の用途に供し、又は当該譲渡をした者から、同項の規定により免除を受けた関税を、直ちに徴収する。但し、変質、損傷その他やむを得ない事由に因り当該各号に掲げる用途以外の用途に供する場合においては、………その関税を軽減することができる。

 

[関税定率法]第17条(再輸出免税)

1 左の各号に掲げる貨物で輸入され、その輸入の許可の日から1年………以内に輸出されるものについては、………その関税を免除する。
 ①加工される貨物又は加工材料となる貨物で政令で定めるもの
 ②輸入貨物の容器で政令で定めるもの
 ③輸出貨物の容器として使用される貨物で政令で定めるもの
 ④修繕される貨物
 ⑤学術研究用品
 ⑥試験品
 ⑥の2貨物を輸出し、又は輸入する者が当該輸出又は輸入に係る貨物の性能を試験し、又は当該貨物の品質を検査するため使用する物品
 ⑦注文の取集め若しくは製作のための見本又はこれに代る用途のみを有する写真、フイルム、模型その他これらに類するもの
 ⑦の2国際的な運動競技会、国際会議その他これらに類するものにおいて使用される物品
 ⑧本邦に入国する巡回興行者の興行用物品並びに本邦に入国する映画製作者の映画撮影用の機械及び器具
 ⑨博覧会、展覧会、共進会、品評会その他これらに類するものに出品するための物品
 ⑩本邦に住所を移転するため以外の目的で本邦に入国する者がその個人的な使用に供するためその入国の際に携帯して輸入し、又は………別送して輸入する自動車、船舶、航空機その他政令で指定する物品
 ⑪条約の規定により輸入の後一定の期間内に輸出されることを条件として関税を免除することとされている貨物で政令で定めるもの
2~3 略
4 第1項の規定により関税の免除を受けた貨物が同項の期間内に輸出されないこととなった場合又は同項各号に掲げる用途以外の用途に供された場合においては、同項の規定により免除を受けた関税を、直ちに徴収する。
5 略

 

[関税定率法]第20条(違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等)

1 関税を納付して輸入された貨物のうち次の各号のいずれかに該当するものでその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から輸出するとき(第1号又は第2号に掲げる貨物にあっては、返送のため輸出するときに限る。)は、当該貨物がその輸入の許可の日から6月(6月を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、………税関長の承認を受けたときは、6月を超え1年以内において税関長が指定する期間)以内に保税地域(他所蔵置許可場所を含む。)に入れられたものである場合に限り、………その関税を払い戻すことができる。
 ①品質又は数量等が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められる貨物
 ②個人的な使用に供する物品で政令で定める販売の方法により販売されたものであって品質等が当該物品の輸入者が予期しなかったものであるため返送することがやむを得ないと認められる貨物

政令で定める販売の方法………
通信販売(不特定かつ多数の者に商品の内容、販売価格その他の条件を提示し、郵便、電話その他の方法により売買契約の申込みを受けて当該提示した条件に従って行う商品の販売)の方法

 ③輸入後において法令(これに基づく処分を含む。)によりその販売若しくは使用又はそれを用いた製品の販売若しくは使用が禁止されるに至ったため輸出することがやむを得ないと認められる貨物
2 前項に規定する輸入貨物を輸出に代えて廃棄することがやむを得ないと認められる場合において、これをその輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄したときは、………その関税の全部又は一部を払いもどすことができる。
3~5 略

 

[関税暫定措置法]第8条(加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税)

1 加工又は組立てのため、令和5年3月31日までに本邦から輸出された貨物を原料又は材料とした次に掲げる製品(税率が無税とされているものを除く。)で、その輸出の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、………税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入されるものについては、………その関税を軽減することができる。

※減税手続

・その軽減を受けようとする製品の輸入の際(特例申告貨物にあっては、特例申告の際)に、その輸入申告書(特例申告貨物にあっては、特例申告書)に同条に規定する輸出された貨物の輸出の許可書又はこれに代わる税関の証明書、加工又は組立てを証する書類及び次に掲げる事項を記載した明細書を添付して、税関長に提出
①当該製品及び当該輸出された貨物の記号、番号、品名及び数量
②加工又は組立ての明細
③当該輸出された貨物がその輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格
④当該製品につき関税の軽減を受けようとする額及びその計算の基礎
⑤その他参考となるべき事項

・特例申告貨物の場合
当該貨物の輸入申告書に、当該貨物について関税暫定措置法8条の規定により関税の軽減を受けようとする旨を付記

 

※輸出手続

・輸出申告書に、加工又は組立てのため輸出するものであることを証する書類を添付
 ただし、その輸出の際に当該貨物に係る加工又は組立ての契約の全部又は一部が行われていない場合は不要(添付しなかった場合、輸入申告は、貨物を輸出した者の名をもってする)

①関税定率法別表第42.02項に該当する製品のうち外面が革製又はコンポジションレザー製のもの並びに同表第42.03項に該当する製品のうち野球用のグローブ及びミット以外のもの(これらの製品のうち、本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。

政令で定める加工又は組立て………

①原材料貨物(本邦から輸出された貨物)をなめすこと。
②原材料貨物に染料、油脂、プラスチック、ゴムその他の物質を染み込ませ、塗布し、被覆し、又は積層すること(製品の輸入の際に原材料貨物の確認が容易にできる程度の加工を除く。)。
③型押し、やすりがけその他の物理的手段により原材料貨物の表面に変更を加えること(製品の輸入の際に原材料貨物の確認が容易にできる程度の加工を除く。)。
④原材料貨物から製造したコンポジションレザーを原料又は材料として使用すること。
⑤毛皮(人造毛皮を除く。)を原料又は材料として使用すること。

 ②関税定率法別表第57類及び第61類から第63類までに該当する製品(本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。)
 ③関税定率法別表第6406.10号の一に該当する製品のうち甲(本邦から輸出された政令で定める貨物を原料又は材料としたものに限るものとし、政令で定める加工又は組立てがされたものを除く。)
2 特恵関税の適用を受ける物品については、前項の規定は、適用しない。

 

2.確認問題

【第1問】52回 関税法 5問

次の記述は、関税定率法第11条に規定する加工又は修繕のため輸出された貨物の減税に関するものであるが、(   )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選び、その番号をマークしなさい。

1  関税定率法第11条に規定する減税の対象となる貨物は、加工又は修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から( イ )(( イ )を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、( イ )を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物(( ロ )のものについては、( ハ )と認められるものに限る。)である。
2  関税定率法第11条の規定により関税の軽減を受けようとする貨物を輸出しようとする者は、税関長が当該貨物の( ニ )のため必要と認めて指示したときは、その輸出の際に、( ホ )その他の( ニ )のための措置をとらなければならない。

①1年、②2年、③6月、④加工のため、⑤加工又は修繕の明細の確認、
⑥関税の軽減額の計算、⑦組立てのため、⑧再輸入の確認、⑨修繕のため、
⑩当該貨物に係る加工又は修繕のために輸出する旨を証する書類の提出、
⑪当該貨物に係る関税の軽減額の計算の基礎を記載した明細書の提出、⑫、当該貨物につき記号の表示、
⑬本邦においてその加工をすることが困難である、⑭本邦においてその修繕をすることが困難である、
⑮本邦の産業に実質的な損害を与えない

 

【第2問】54回 関税法 10問

次の記述は、関税暫定措置法第8条に規定する加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。

1 関税暫定措置法第8条の規定により関税の軽減を受けようとする場合には、当該関税の軽減を受けようとする貨物の輸出の許可の日から2年(2年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、税関長の承認を受けたときは、2年を超え税関長が指定する期間)以内に当該貨物を原材料とした製品を輸入しなければならない。
2 関税暫定措置法第8条の2第1項の特恵関税の適用を受ける物品であっても、同法第 8 条の規定による関税の軽減の適用を受けることができる。
3 特例申告貨物について関税暫定措置法第8条の規定により関税の軽減を受けようとする者は、当該貨物の輸入申告書に、当該貨物について同条の規定により関税の軽減を受けようとする旨を付記しなければならない。
4 加工のため本邦から輸出された貨物を原材料とした関税定率法別表第42.03項(衣類及び衣類附属品(革製又はコンポジションレザー製のものに限る。))に該当する製品であって、その原材料貨物に染料を染み込ませる加工(当該製品の輸入の際に原材料貨物の確認が容易にできる程度の加工を除く。)がされ輸入されるものについては、関税暫定措置法第8条の規定による関税の軽減の適用を受けることができない。
5 関税暫定措置法第8条の規定により関税の軽減を受けようとする貨物を輸出しようとする者は、当該貨物の輸出申告書に、加工又は組立てのため輸出するものであることを証する書類を添付しなければならないが、その輸出の際に当該貨物に係る加工又は組立ての契約の全部又は一部が行われていない場合には、この限りでない。

 

【第3問】53回 関税法 23問

次の記述は、関税定率法に規定する関税の軽減、免除及び払戻しに関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。

1 国際的な運動競技会において使用される物品で輸入され、その輸入の許可の日から1年以内に輸出されるものについては、関税定率法第17条第1項(再輸出免税)の規定により、その関税の免除を受けることができる。
2 保税蔵置場に置くことの承認を受けて当該保税蔵置場に置かれている輸入貨物が輸入申告の時までに変質し、又は損傷した場合には、関税定率法第10条第1項(変質、損傷等の場合の減税又は戻し税等)の規定により、当該貨物の変質又は損傷による価値の減少に基づく価格の低下率を基準として、その関税の軽減を受けることができる。
3 関税を納付して輸入された貨物のうち、数量が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められるもので、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを、その輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、返送のために輸出する場合には、関税定率法第20条第1項(違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等)の規定により、その関税の払戻しを受けることができる。
4 飼料以外の用途に適さないもので財務省令で定める規格を備える配合飼料の製造に使用するためのとうもろこし(原料品)で輸入され、その輸入の許可の日から1年以内に税関長の承認を受けた製造工場で当該製造が終了するものについては、関税定率法第13条第1項(製造用原料品の減税又は免税)の規定により、その関税の免除を受けることができる。
5 本邦に来遊する外国の元首若しくはその家族(配偶者、直系尊属、直系卑属及びこれらに準ずる地位にあると認められる親族をいう。)又はこれらの者の随員に属する物品で輸入されるものについては、関税定率法第14条(無条件免税)の規定により、その関税の免除を受けることができる。

 

3.次回の内容

「復習テスト④」

 

4.参考動画

ありません。