【条文順 通関士講座】通関士試験前日まで、あと33週(仮)

1.今回の内容

「関税法 ①定義」をマスターする!

・条文の確認

[関税法] 第2条(定義)

1 この法律又はこの法律に基づく命令において、次の各号に掲げる用語は、当該各号に掲げる定義に従うものとする。
①「輸入」とは、外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む。)又は輸出の許可を受けた貨物を本邦に(保税地域を経由するものについては、保税地域を経て本邦に)引き取ることをいう。
②「輸出」とは、内国貨物を外国に向けて送り出すことをいう。
③「外国貨物」とは、輸出の許可を受けた貨物及び外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む。)で輸入が許可される前のものをいう。
④「内国貨物」とは、本邦にある貨物で外国貨物でないもの及び本邦の船舶により公海で採捕された水産物をいう。
④の2「附帯税」とは、関税のうち延滞税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税をいう。
⑤ 「外国貿易船」とは、外国貿易のため本邦と外国との間を往来する船舶をいう。
⑥ 「外国貿易機」とは、外国貿易のため本邦と外国との間を往来する航空機をいう。
⑦ 「沿海通航船」とは、本邦と外国との間を往来する船舶以外の船舶をいう。
⑧ 「国内航空機」とは、本邦と外国との間を往来する航空機以外の航空機をいう。
⑨ 「船用品」とは、燃料、飲食物その他の消耗品及び帆布、綱、じう器その他これらに類する貨物で、船舶において使用するものをいう。
⑩ 「機用品」とは、航空機において使用する貨物で、船用品に準ずるものをいう。
⑪ 「開港」とは、貨物の輸出及び輸入並びに外国貿易船の入港及び出港その他の事情を勘案して政令で定める港をいう。

(開港でなくなるとき)
・1年を通じて当該開港において貨物の輸出等がなく、又は外国貿易船の入港及び出港がないとき。
・1年を通じて当該開港において………貨物の価額の合計額が5千万円を超え、かつ、外国貿易船の入港………出港隻数の合計数が11隻を超えることが引き続き2年なかつたとき。

⑫ 「税関空港」とは、貨物の輸出及び輸入並びに外国貿易機の入港及び出港その他の事情を勘案して政令で定める空港をいう。
⑬ 「不開港」とは、港、空港その他これらに代り使用される場所で、開港及び税関空港以外のものをいう。
2 前項第①号、第③号及び第④号に規定する公海で採捕された水産物には、本邦の排他的経済水域の海域及び外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物を含むものとする。
3 外国貨物が輸入される前に本邦において使用され、又は消費される場合(保税地域においてこの法律により認められたところに従つて外国貨物が使用され、又は消費される場合その他政令で定める場合を除く。)には、その使用し、又は消費する者がその使用又は消費の時に当該貨物を輸入するものとみなす。

(使用又は消費を輸入とみなさない場合)
・本邦と外国との間を往来する船舶又は航空機に積まれている外国貨物である船用品又は機用品を当該船舶又は航空機においてその本来の用途に従つて使用し、又は消費する場合
・旅客又は乗組員がその携帯品である外国貨物をその個人的な用途に供するため使用し、又は消費する場合
・税関職員の権限の規定により税関職員が採取した外国貨物の見本を当該貨物についての検査のため使用し、若しくは消費する場合又は………権限のある公務員が収去した外国貨物をその権限に基づいて使用し、若しくは消費する場合

2.確認問題

【第1問】52回 関税法第1問

次の記述は、関税法第2条に規定する用語の定義に関するものであるが、(   )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選び、その番号をマークしなさい。
1 「輸入」とは、外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により( イ )で採捕された水産物を含む。)又は( ロ )を受けた貨物を本邦に(( ハ )を経由するものについては、( ハ )を経て本邦に)引き取ることをいう。
2 「附帯税」とは、関税のうち延滞税、過少申告加算税、無申告加算税及び( ニ )をいう。
3 「開港」とは、貨物の輸出及び輸入並びに( ホ )の入港及び出港その他の事情を勘案して政令で定める港をいう。

①沿海通航船、②外国往来船、③外国貿易船、④公海、⑤指定保税地域、
⑥重加算税、⑦接続水域、⑧不納付加算税、⑨保税蔵置場、⑩保税地域、
⑪輸出の許可、⑫輸出の承認、⑬輸入の許可、⑭利子税、⑮領海

【第2問】54回 関税法第6問

次の記述は、関税法第2条に規定する用語の定義に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
1 内国貨物を外国に向けて送り出すことは、「輸出」に該当する。
2 本邦の船舶により外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物を本邦に引き取ることは、「輸入」に該当する。
3 「附帯税」とは、関税のうち延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税をいう。
4 「外国貿易機」とは、外国貿易のため本邦と外国との間を往来する航空機をいう。
5 燃料、飲食物その他の消耗品で、船舶において使用するものは、「船用品」に該当する。

【第3問】53回 関税法第16問

次の記述は、関税法第2条第1項第1号(定義)に規定する「輸入」に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
1 保税工場において関税法により認められたところに従って外国貨物である原料が保税作業に使用される場合には、その使用する者がその使用の時に当該貨物を輸入するものとみなす。
2 旅客がその携帯品である外国貨物をその個人的な用途に供するため消費する場合には、その消費する者がその消費の時に当該貨物を輸入するものとみなす。
3 保税展示場で開催される博覧会において展示される外国貨物である酒類を、当該博覧会の観覧者が試飲する場合には、当該観覧者がその消費の時に当該貨物を輸入するものとみなす。
4 本邦の船舶により外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物を本邦に引き取ることは、輸入に該当する。
5 本邦の船舶により公海で採捕された水産物を本邦に引き取ることは、輸入に該当する。

3.次回の内容

「関税法 ②輸出通関」をマスターする!

4.参考動画

・定義①

・定義②

・定義③

・定義④

・定義⑤